訪日外国人×WEBサービス〜集客〜②

訪日外国人×WEBサービス〜集客〜②

目次

インバウンドマーケティングについて

インバウンドマーケティングの重要ポイントとして、訪日外国人の行動をフェーズで分ける必要がある。まずは、日本に行く前の1〜3ヶ月前を「旅前」、訪日中で旅行を楽しんでいる5〜10日間程度の期間である「旅中」、母国に帰国し旅行の余韻にひたる訪日後1ヶ月程度の「旅後」の大きく3つに分けられる。
それぞれのフェーズで訪日外国人の情報源である接触メディアも違うし、国により参考にするメディアも違ってくる。以降、インバウンドマーケティングについて、より突っ込んで考察していきたいと思う。

マーケティングポイント


<参考:訪日ラボ>

まず、「旅前」の接触ポイントとしては、口コミサイトや動画サイト、SNS、日本に特化したサイト、旅行雑誌、旅行代理店からの情報などが挙げられる。
「旅中」では、やはり空港、機内誌、口コミサイト、SNS、街中のインフォメーションセンター、ホテルのコンシュルジェなどで、「旅後」は、越境ECサイトや口コミサイト、SNSがメインになる。
「旅前」のマーケティングポイントとしては、訪日旅行のブランディング、事前予約・手配が必要なものが対象となる。対象カテゴリとしては、地方自治体やミシュランレベルの飲食店予約、ホテル、イベント・アクティビティなどが挙げられる。「旅中」のポイントとしては、現地で手配できる、決められるものが対象となり、カテゴリとしては、小売店や予約が必要無い飲食店、観光施設が挙げられる。「旅後」はSNS拡散、リピーター化を狙うため、越境ECや宿泊施設などが対象となる。

国毎のメディアの違い

ここでは、どの国の観光客へアプローチしたいかによる各国の接触メディアの違いを考察していきたいと思う。
まずは、訪日外国人比率でTOPの中国人だが、旅前の情報源はどのようなものなのか?
JNTOの2016年データによると他の国に比べてかなりバラけており、「旅行会社のHP」や「SNS」、「自国の親族・知人」となっている。続いて、韓国人だが、中国とは打って変わり、「個人のブログ」が6割を占めており、続いて「SNS」、「旅行ガイドブック」となっている。
台湾人は、「個人のブログ」が4割を占めており、続いて「日本政府観光局HP」、「旅行会社HP」となっており、香港人も同じように「個人のブログ」の影響力は強い。
欧米圏ではどうなっているのだろうか?やはり、安定的に「自国の親族・知人」の比率は高いが、中華圏などには無い「口コミサイト」であるトリップアドバイザー等が3割を超えている。
面白いポイントとしては、欧州圏ではまだまだ旅行ガイドブックを参考にする人たちが多く、街中で「LONELY PLANET」を見ながら観光をしている外国人をよく見かける。流石、マーケットシェア25%を誇る世界一の旅行本である。

各国の情報源を見てきたが、やはりどの国でもブログやSNSは他のメディアに比べ、拡散できるが故にその影響度は大きい。その中心となっているのがパワーブロガーなどのインフルエンサーである。事項は、そのインフルエンサーについて語っていきたいと思う。

インフルエンサーマーケティングについて

インフルエンサーマーケティングとは、SNSやブログなどで周囲に影響を与える人物に商品やサービスについて好意的なメッセージを発信してもらう手法である。中国では、インフルエンサーのことをKOL(Key Opinion Leader)と呼び、KOLマーケティングと呼ばれることもある。
企業は、一からインフルエンサーを探し、アプローチするのには時間とコストが掛かるので、現在はインフルエンサーを束ね、プロデュースしている芸能プロダクションならぬインフルエンサープロダクションが存在しているので、そこに相談してみるとベストだろう。
在日外国人インフルエンサープロモーションに強い会社としては、UUUMやLIFE PEPPERなどがある。それぞれ、Facebook、Instagram、YouTube、Twitter、Weibo、Wechat、一直播(yizhibo)、映客直播(inke)をプラットフォームとし、PRを行う。


<参考YouTuber:Simon and Martina>

まとめ

既にホームページを多言語化したり、Facebookページを開設したりして、サービスの認知、集客を計っている企業は多いと思う。しかしながら、訪日外国人のFIT(個人旅行客)比率の増加や国籍の多様化による状況の中で、改めて、各国の文化や習慣、趣味趣向を吟味し、どの国の人たちをターゲットとするのか?そして旅前、旅中、旅後のどのタイミングで施策を打ち、どのようなインフルエンサー、どのプラットフォームでPRするのが良いのか考察してみても良いのかもしれない。